Portege SS3330 に Debian をインストール

注意事項
目次

作業日誌

(2001年)
1月11日

発注していたメモリが到着. さっそく取りつけて使っているが,動作速度は変わらないですね. まあ,当たり前のことなんですが.

それに合わせて,ついに最新の unstable への追従を決意.

  1. 単純に apt-get update しても,入れ替わらないパッケージが結構ある. そのようなパッケージは以下のように表示されるので,install すると明示的に指定する.
    $ apt-get upgrade
    Reading Package Lists... Done
    Building Dependency Tree... Done
    The following packages have been kept back
      ddd
    0 packages upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 1 not upgraded.
    $ apt-get install ddd
    
  2. 日本語環境でよく問題になるのは,libc6 の更新に伴う locale まわりの問題.upgrade 中に注意が表示されるので,それをよく読んで対処する. 具体的には,/etc/locale.gen を編集して,/usr/sbin/locale-gen を実行する. upgrade 中に /etc/locale.gen を書き換える方法もあり.
  3. xutils が,古い版の xcontrib に引っかかってうまく入らないので,適当に削除して対処.
  4. 新しい X server は xserver-xfree86 という名前のパッケージになっている. そのままでは更新されないので,手動で install する必要がある.
    1. apt-get install xserver-xfree86 xbase-clients
    2. XFree86 -configure とすると,自動的にハードウェアを検出して雛形を生成してくれる. これをマニュアルを参考にして修正すれば良い.ポイントとなるのは,
      Monitor セクション
      HorizSync と VertRefresh を適切に設定すること. Xserver が,指定された範囲で最適な画面を自動的に選択してくれる. (つまり,自動的に 800x600 になる)
      InputDevice セクション
      Keyboard
      XkbModel, XkbLayout オプションを指定する.
      Mouse
      PS/2 プロトコルを指定する.デフォルトでは auto にされてしまう.
      Screen セクション
      DefaultDepth オプションを指定する.
      最終的に,このような設定ファイルが出来上がる.
  5. fvwm2-ja パッケージが依存関係の不整合のために install できないので再構築する.
    apt-get source fvwm2-ja
    cd fvwm2-ja-2.0.46
    dpkg-buildpackage -rfakeroot -us -uc
    sudo dpkg -i ../fvwm2-ja_2.0.46-5_i386.deb
    
  6. jbibtex パッケージは,libkpathsea3 ライブラリとの関係で,現時点ではまだインストールできない. 必要ならソースから再パッケージ化すること.
1月13日

kernel-2.2.18 に更新. あわせて,PPxP の使うドライバを userlink から ethertap に変更しようとしたが,失敗した. 電話をかけて接続し,IPアドレスを取得するところまでは正常に処理されるのだが, 実際の通信ができない. ifconfig の結果を見る限り,デバイス(/dev/tap0)は正常に有効になっているし, default route も正常に設定されているので,通信できないわけがないのだが…. 実際,userlink に戻すと普通に通信できるので,ethertap が原因としか考えられない.

XFree86 の更新に伴い,USB マウスの設定も変更した. まず,以下のようにデバイスファイルを作製する.

mkdir /dev/input
mknod /dev/input/mice c 13 63

さらに,/etc/modules を設定して,mousedev などの必要なデバイスを起動時に読み込まれるようにしておく. これは,常に読み込むのではなく,on demand に行われるようにしたいと考えているが, どうすれば良いのだろうか.

次に,/etc/X11/XF86Config に以下のような設定を加えて,複数のマウスが参照されるようにする.

Section "ServerLayout"
	Identifier     "XFree86 Configured"
	Screen      0  "Screen0" 0 0
	InputDevice    "Mouse0" "CorePointer"
	InputDevice    "Mouse1" "SendCoreEvents"
	InputDevice    "Keyboard0" "CoreKeyboard"
EndSection

Section "InputDevice"
	Identifier  "Mouse1"
	Driver      "mouse"
	Option      "Protocol" "ImPS/2"
	Option      "Device" "/dev/usbmouse"
	Option      "ZAxisMapping" "4 5"
EndSection
1月26日

man man すると「man(1)を再フォーマットしています」の表示が文字化けするため, まず locale の動作を疑った. そうすると,libc6 / locales の各パッケージが新しくなっていたので, 確認するために apt-get upgrade すると,いきなり xdvik-ja / gs の日本語フォントが出なくなる. がーん.

TeX が使えないのは洒落にならないので,とりあえず xdvik-ja の原因究明から始める. そうすると,ktest ではフォントが開けないのに, ktest -v /etc/vfontcap ではフォントが開けることに気が付く. と,この症状を debian-users ML に訴えてみると,どうやら vflib2 のパッケージの問題らしい, という結論が得られた.とりあえず quick hack で誤魔化したパッケージを作成して切り抜ける.

もう一方の man の問題は,過去に debian-devel ML で話題になっていたことが判明した.結論としては,

export OUTPUT_CHARSET=EUC-JP

と言う指定を,~/.bashrc に追加しておけば良い. (その後,後藤さんによる解説が投稿された. woody release 時には設定不要になるらしい.)

ついでに, 香田さんの記事を参考にして pLaTeX をインストールした. これで,TeX 環境も完全だ.

更に,Suffix Array のライブラリを導入.

cvs -d :pserver:anonymous@cvs.namazu.org:/storage/cvsroot login
cvs -d :pserver:anonymous@cvs.namazu.org:/storage/cvsroot co -d sary-1.0.3 sary
cd sary-1.0.3
dpkg-buildpackage -us -uc -rfakeroot 2>1 | tee ../log
3月15日

研究室で借りた SS3380 に Debian をインストール.

新しい PCMCIA パッケージは, apm の状態変化に合わせてスクリプトを実行できるように調節されているらしい. その設定は /etc/pcmcia/apm.opts に記入されている.

3月20日

研究室の SS3380 を設定する. 設定中に kernel 再構築を行った後の lilo のインストールに失敗していて, 起動できなくなる事故に遭遇した.このような場合,Debian の rescue disk を使って起動して,以下のコマンドを実行すれば良い.

% mount /dev/hda2 /mnt
% chroot /mnt
% lilo

PPP によって外部と接続するユーザーは dialout グループに属している必要がある.

% adduser foo dialout
% adduser foo audio
% adduser foo src
4月7日

私は,w3m は lynx-like のキー配置に調節されているのが好みなので, これまでずっとパッケージを再構築し直して使っていた. しかし,これは以下のように設定ファイルを置くことによって簡単に回避できる, ということを鵜飼さんに教えて頂いた.

cp -p /usr/share/doc/w3m/examples/keymap.lynx ~/.w3m/keymap

これで,w3m も普通のパッケージが使えるようになった.

4月15日

おしまいの日が来た.

1999年12月以来,この SS3330 を主な作業環境として利用してきたが, 新しい PC に移行することを決意した.


設定ファイル集


リンク集


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